「フォーメーションって面倒くさいだけで買う意味あるの?」
「フォーメーションで買った方が得するケースは?」
競輪の車券の買い方には、狙っている選手全ての組み合わせを購入する「ボックス買い」や、1人の選手を軸に相手を手広く狙う「流し買い」などの購入方法があります。
そんな中で、特に初心者の方にとっては扱いにくいのがフォーメーションという狙い方。この買い方は無駄を省いて狙っている車券のみを購入する方法ですが、確かに分かりにくく少々複雑な買い方になります。
そこでこの記事では、フォーメーション車券の狙い方やおすすめの賭け式、さらにメリットやデメリットなどについても解説していきたいと思います。
このフォーメーション買いを上手に使いこなすことができるようになれば、車券戦略の幅も一気に広がりますので、ぜひ覚えておきましょう。
フォーメーション車券の考え方
まずはフォーメーションの基本的な考え方に関して紹介しておきましょう。フォーメーションとはその名の通り、狙っている組み合わせのみを厳選して購入する狙い方です。
流し買いやボックス買いのデメリットを避け、より効率的に車券を購入する方法となりますので覚えておきましょう。
着順ごとに選手を狙う
フォーメーションの狙い方は、着順ごとに選手を狙うということになります。これだけではわかりにくいかと思いますので、実際のケースを想像しながら解説しましょう。
例えば9車立てのレース。ラインの強さや展開面で考えると、①番と②番の選手が勝つ確率が高いと予想したとします。2着もいずれかとなる可能性が高いものの、展開次第では③番と④番の選手が2着になる可能性もあると予想したとします。3着に関しては誰が来てもおかしくない状況。そんなレースがあったとしましょう。
まずこのレースで特に3連複や3連単を狙う場合、3着は全車に可能性があるとなると、ボックス買いの場合全車ボックスというとんでもない車券になります。流し買いの場合は、1着に①番を固定するか、②番を固定するかで悩む必要があります。
そこでフォーメーションです。このレースの場合、3連複・3連単では以下のような買い方をします。
1着(1人目)①②
2着(2人目)①②③④
3着(3人目)全通り
1着の可能性があるのは①②の2人なのでこの2人。2着の可能性があるのはこの2人に加えて③④の2人で合計4人。そして3着の可能性はすべての選手という買い方です。
ちなみに三連単で9人全員のボックス買いをすると買い目は504点ですが、上記のフォーメーションの場合、買い目は42点で済みます。
「流し」と「ボックス」の中間となる買い方
流し車券は点数は抑えられるものの、軸に固定した選手が来なければハズれてしまいます。ボックス買いは狙った選手が来れば必ず的中しますが、その分買い目が多くなります。
フォーメーションはこの中間に位置する車券。流し車券ほど点数は絞れないものの的中する確率が高く、ボックス買いほど保険は利かないものの点数を抑えることができる車券といえます。
フォーメーションで狙うメリットとデメリット
流し車券とボックス買いのいいとこどりにも見えるフォーメーションですが、メリットだらけということもありません。メリットは当然あるものの、デメリットもありますので、このあたりは理解しておきましょう。
【メリット】必要な買い目だけを厳選して購入可能
最大のメリットは、狙っている組み合わせのみを厳選して購入できるということ。競輪において当たり車券は基本的に1つです。最大限に効率を求めるのであれば1点買いで的中させるのが理想です。
2点以上購入するということは、確実にハズレ車券を購入しているということにもなります。競輪で勝つ、勝ち続けるには、回収率を高める必要があります。回収率を高めるには、ハズれる車券を購入しないのが理想。その点でもフォーメーションで狙えるというのは大きなメリットになるでしょう。
【デメリット】買い目点数が複雑で分かりづらい
フォーメーションのデメリットは買い目の点数や組み合わせが複雑化し、分かりづらくなることです。上で紹介したフォーメーションの買い方は比較的分かりやすい買い方。フォーメーションはさらに複雑な買い方もできます。
1着 ①②
2着 ①③④
3着 ②④⑥⑨
例えばこんな買い方。この買い方をすると、①番は3着にマークしていないので、①番が3着以下の場合すべてハズレです。さらに②番が2着にいませんので、②番が2着にきてもハズレということになります。
ちなみにこの形で購入すると3連単で15点買いとなります。
買い目点数が分からないと、想像以上に投資をすることになってしまうデメリットが発生します。組み合わせが分からないと、当たったと思ってもハズれていたというデメリットが起きかねません。
フォーメーションの買い方を理解し、しっかりと点数及び組み合わせを把握して購入しなければいけません。
賭け式ごとの相性
※画像参照:KEIRIn.jp【KEIRIN GUIDE】~賭け式を知ろう~
このフォーメーションという買い方は、競輪の賭け式7種類すべてで利用可能です。しかし賭け式によっては向き不向きがありますので、そこも理解しておきましょう。
2車系・2枠系とは相性イマイチ
2枠複、2枠単、2車複、2車単、ワイドといった2人の選手を狙う車券との相性は今一つといえます。
フォーメーションは基本的に1着候補が複数いる場合に有効な狙い方。1着候補が複数いるという時点で、2人の選手を狙う2車系、2枠系にはあまり向いていないと考えることができます。
3連複・3連単とは好相性
フォーメーションを使ってより効率的になるのは、買い目点数が多くなりがちな3連複、3連単といった車券。フォーメーション最大のメリットは「買い目を抑える」ことですから、買い目が多くなる車券でこそ効力を発揮します。
ただし、その分買い方はやや複雑化しますので、しっかりと自分の買いたい買い目が含まれているのかも考えながら投票を行いましょう。
フォーメーションで買う際の注意点
フォーメーションで車券を買う際の注意点は主に2つ。
- 買い目点数の把握
- 組み合わせの確認
買い目点数の把握に関しては、インターネット投票の場合はチェックを入れた時点で点数を表示してくれることがほとんどですので大きな問題ではないでしょう。競輪場や場外車券場でマークカードを利用して購入する際に分かりづらいという方には下のサイトがおすすめ。
※画像出典:小倉競輪インフォメーションサイト
こちらのサイトではフォーメーションで買った場合の点数計算をすぐに表示してくれます。こういったサイトやアプリを準備しておき、マークカードに記載すれば問題ないでしょう。
抜け目が発生していないかチェックしよう
最大の懸念が、「自分が買う買い目の把握」です。あまり複雑なフォーメーションを組んで買ってしまうと、買っていると思った組み合わせが入っていないというケースが発生しかねません。
フォーメーションという買い方に慣れるまでのおすすめの組み合わせ方法は、買う選手を4つに分類することです。
- 1着の可能性がある選手
- 1着までは難しいものの2着の可能性はある選手
- 2着以上は難しいものの3着なら可能性のある選手
- 車券に絡む可能性のない選手
1着の可能性がある選手が複数いる場合、その選手たちは「1着の可能性もあるけど2着以下になる可能性もある選手」ということになります。2着の可能性がある選手たちも、「2着以下すべての着順になる可能性がある選手」となります。
フォーメーションで買う際は、以下のようにマークします。
1着(1人目) 上のリストの1の選手
2着(2人目) 上のリストの1と2の選手
3着(3人目) 上のリストの1と2と3の選手
この組み合わせで買えば分かりやすく、しかも抜け目が発生しにくくなります。とはいえこれは基礎の基礎。フォーメーションに慣れたらさらに買い目をブラッシュアップできるようにしましょう。
まとめ
競輪の車券におけるフォーメーション買いは、一見面倒で複雑になりがちですが、その反面非常に効率的な買い方にもなります。
全てのレースで使える買い方というわけではありませんが、車券の狙い方の一つとして使いこなせるようになっておくと、車券の狙い方の幅も大幅に広がるでしょう。
いろいろな賭け式を利用し、さらに買い方を利用することも、競輪を楽しむ一つの要素といえます。ぜひいろいろ試して勝負してみましょう。